小規模事業者持続化補助金(概要)

小規模事業者持続化補助金の概要

1.小規模事業者持続化補助金(長いので以下、「持続化補助金」といいます)は、

小規模事業者が、地域の商工会または商工会議所の助言等を受けて経営計画を作成し、

その計画に沿って地道な販路開拓等に取り組む費用の3分の2を補助するものです。

補助の上限額は50万円(または100万円※1)となります。

販路開拓のための投資150万円が、実質50万円で実現してしまう、ということです。

創業したばかりであれば、上限額は100万円までアップします。

2.持続化補助金の特徴として、

 ① 申請できる企業が小規模企業に限定される

 ② 広報費や設備導入・処分費まで幅広い用途に使える

 ③ 販路開拓のための「新たな取り組み」であることが必要

などがあげられます。

比較的容易に申請でき、採択率も高めなことから、補助金申請を初めて行う企業にもおすすめできます。

3.受付締切日や、申請の詳細については、「公募要領」(日本商工会議所または全国商工会連合会)で確認できます。

(70ページを超える分量があるのですが、ご自分で申請するには、これを熟読する必要があります)

なお、「公募要領」に明記されている以下のことに注意してください。

補助金は、審査に通った後、いったん自分のお金で計画したとおりの取り組みを実施して、その結果を報告してはじめて受け取れる仕組みです。

(ご注意・ご連絡)
◇本補助金は、給付金ではありませんので、審査があり、不採択になる場合があります。
補助事業遂行の際には、自己負担が必要となり、原則後払いです。

※1 市区町村による創業支援等事業の支援を受けた事業者(創業セミナーを受講した人など)、2020年1月1日以降に創業の企業は、補助の上限が100万円になります。

どんなもの(取り組み)が補助対象となるか

1.補助対象は、「販路開拓等の取組」の実施に要した経費です(後払いなのでこういう言い方になります)。

実際にどのような経費かというと、具体的な例として以下があげられます。

・新商品を陳列するための棚の購入
・新たな販促用チラシの作成、送付
・新たな販促用PR(マスコミ媒体での広告、ウェブサイトでの広告)
・新たな販促品の調達、配布
・ネット販売システムの構築
・国内外の展示会、見本市への出展、商談会への参加
・新商品の開発
・新商品の開発にあたって必要な図書の購入
・新たな販促用チラシのポスティング
・国内外での商品PRイベントの実施
・ブランディングの専門家から新商品開発に向けた指導、助言
・新商品開発にともなう成分分析の依頼
・店舗改装(小売店の陳列レイアウト改良、飲食店の店舗改修を含む。)

2.分類するとこうなります。

① 既存の製品やサービスを、新たな顧客に売り込むための「販路開拓」に資する経費

② 既存の顧客に対し、新たな製品やサービスを提供するための「開発」に資する経費

③ 新たな製品・サービスを「開発」し、新たな顧客層への「販路開拓」を進めるための経費

制度の目的として「事業を維持・持続させるために、新たな顧客を安定的に獲得すること」が考えられますので、

それを実現するための「地道な販路開拓などの取組み」であれば補助金の対象となりえます。

3.「新・新たな」という言葉がたびたび出てきますが、

「革新的な/画期的な」ということではなく、自社が今までやったことがなかった、

自社にとっては初めての取組み、くらいの解釈で十分です。

4. 以上の他に「業務効率化(生産性向上)の取組み」も補助対象となります。

 ただし、あくまでも「販路開拓の取組み」の補完ということで、これ単独での申請はできません。

 <業務効率化の取組みの例>

【「サービス提供等プロセスの改善」の取組事例イメージ】
・業務改善の専門家からの指導、助言による長時間労働の削減
・従業員の作業導線の確保や整理スペースの導入のための店舗改装

【「IT利活用」の取組事例イメージ】
・新たに倉庫管理システムのソフトウェアを購入し、配送業務を効率化する
・新たに労務管理システムのソフトウェアを購入し、人事・給与管理業務を効率化する
・新たに POS レジソフトウェアを購入し、売上管理業務を効率化する
・新たに経理・会計ソフトウェアを購入し、決算業務を効率化する

5.補助対象となる経費をもう少し詳しく見ていきます。

「販路開拓のための取組み」にかかった経費が対象となりますので、

既存のやり方を拡大しただけ、既存の事業に流用できる、ではなく「新たな」商品やサービスにかかった経費でなければなりません

例えば、「販路開拓(新たな顧客獲得)のため」いまあるチラシやパンフレットなどの発注を3倍にするといっても、

それは新たな取組みではありませんから、補助対象と認められません。

機械装置等費●高齢者・乳幼児連れ家族の集客力向上のための高齢者向け椅子、ベビーチェア
●衛生向上や省スペース化のための ショーケース
●生産販売拡大のための鍋・オーブン・ 凍冷蔵庫
●新たなサービス提供のための製造・試作機械( 特殊印刷プリンター、3Dプリンター 含む )
● 販路開拓等のための特定業務用 ソフトウェア(精度の高い図面提案のための設計用3次元CADソフト、 販促活動実施に役立てる 顧客管理ソフト等)
●土木建築重機
広報費●ウェブサイト作成や更新
●チラシ・DM・カタログの発注や発送
● 新聞・雑誌 ・ インターネット広告
●看板作成・設置
●試供品(販売用商品と明確に異なるものである場合のみ)
●販促品(商品・サービスの宣伝広告が掲載されている場合のみ
展示会などの出展費●新商品等を展示会等に出展または商談会に参加するために要する経費
●展示会出展の出展料等
●関連する運搬費(レンタカー 代、ガソリン代、駐車場代等は除く)
●通訳料・翻訳料
旅費●事業の遂行に必要な情報収集(単なる視察・セミナー 研修 等参加は除く)
●各種調査を行うため、および販路開拓(展示会等の会場との往復を含む。)等のための旅費
●事業上必要な情報収集や販路開拓に要する文通費
開発費●商品の試作開発用の原材料の購入
●新たな包装パッケージに係るデザインの 外注
●業務システム開発の外注新商品の試作品(販売不可)
●包装パッケージ開発
その他注意:ここでいう「事業遂行」とは『販路開拓のための取組み』のことです。
●事業遂行に必要不可欠な図書等を購入するために支払われる経費
●事業遂行に必要な業務・事務を補助するために補助事業期間中に 臨時的に雇い入れた者のアルバイト代、 派遣労働者の派遣料、 交通費として支払われる経費
●事業遂行に直接必要な機器・設備等のリース料・レンタル料として支払われる経費
●事業の遂行に必要な指導・助言を受けるために依頼した専門家等に謝礼として支払われる経費、および旅費
●販路開拓の取組を行うための作業スペースを拡大する等の的で、当該事業者自身が所有する死蔵の設備機器等を廃棄 ・ 処分する、または借りていた設備機器等を返却する際に修理・原状回復するのに必要な経費
●事業遂行に必要な業務の一部を第三者に委託委任)するために支払われる経費
●事業遂行に必要な業務の一部を第三者に外注(請負)するために支払われる経費
持続化補助金の対象

申請できる要件

 持続化補助金を申請できる「小規模事業者」の要件は以下のとおりで、これらすべてを満たす必要があります。

1.申請時点ですでに創業していること

 申請時点で、すでに個人事業主として開業届を税務署を提出している・会社を設立していること。

 「これから創業する予定」という状態では申請することができません。

2.従業員の人数が少ないこと

 ”小規模事業者”が対象であるため、申請は、従業員の人数で制限されています。

業種従業員の人数
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業以外)5人以下
サービス業のうち宿泊業・娯楽業20人以下
製造業・その他20人以下
小規模事業者の範囲

勤務している人のうち、役員や個人事業主を除いた正規社員の人数が”従業員の人数”となりますが、

アルバイトやパート社員でも勤務状況(フルタイム勤務など)によってはこの人数に含まれる場合もあるため、

判断に迷った場合は最寄りの商工会や商工会議所に問い合わせる必要があります。

3.商工会や商工会議所の支援を受けること

 持続化補助金の申請では、地域の商工会・商工会議所からの、助言・指導を受けて経営計画を策定し、

「事業支援計画書」を発行してもらうことが必須となります。

なお、会員でなくとも、商工会や商工会議所の支援を受けることは可能です

 地域によって、商工会議所/商工会のどちらになるか変わってきますので、それぞれのホームページ上などで確認しておきます。

余談ですが、商工会議所や商工会は無料で経営全般に関する相談を受けてもらえるなど、

小規模企業でも親身になって対応してくれますので、この機会に入会を検討することをおすすめします。

4.その他

・会社または営利法人、個人事業主であること。

・同一の目的で他の補助金を受けていないこと。過去10か月以内に持続化補助金を受けていないこと。

・公的な支援を行うことが適当でないと認められるものは補助の対象外。

補助金申請の流れ


 持続化補助金の申請から補助金が交付されれるまでの大まかな流れな以下のとおりになります。

申請書類を作成するのも意外と時間がかかるので、事前に準備しておくことをおすすめします。

なお、ここでいう「事業」「補助事業」とは、補助金の対象となる「販路開拓のための取組み」のことで、既存の業務は含みません。

経営計画書・補助事業計画書の作成

 持続化補助金は、『小規模事業者自らが自社の経営を見つめ直し、経営計画を作成した上で行う販路開拓の取組を支援するもの』です。

「ふだん事業計画を立案することが少ない小規模事業者に、自社の置かれた状況や強みを加味した事業計画を立案・実行するプロセスを体験してほしい」という狙いもあるといえます。

そのため、申請では、経営計画書・補助事業計画書を提出します。

経営計画書には、①企業概要、②顧客ニーズを市場の動向、③自社や自社の提供する商品・サービスの強み、④経営方針・目標と今後のプランを記載します。

つまり、自社の将来の「あるべき姿」の実現に向けて、「現状を分析」し、「市場を分析」し、「経営戦略を立てる」ことになります。

補助事業計画書は、経営計画書で定めた「あるべき姿」に至るための具体的な取組みを記載します。

「補助事業」とは、補助金を使ったその取組みを指し、

補助事業計画書は、その内容が補助金を受けるにふさわしいものということを訴えるものにします。

(具体的な書き方については別稿で解説予定)

商工会か商工会議所に相談してみましょう。

「経営を見つめ直し、経営計画を作成する」という課題が、なかなか文章にできないという場合は、

商工会や商工会議所に相談してみましょう。経営指導員という人が、指導してくれます。

ただし、人数が少ない場合があるので、時間がかかるかもしれません。

なるべく早くアポイントをとり、スケジュールを含めた相談が必要です。

STEP
1

事業支援計画書を発行してもらう

  経営計画書・補助事業計画書が完成したら、

地域を管轄している商工会か商工会議所へ、持続化補助金申請の支援を要請し、

その支援内容を「事業支援計画書」として発行してもらいます。

発行まで1週間ほど、受付締切直前になるとかなり混み合いますので、スケジュールに注意してください。

STEP
2

申請

 受付締切日までに、各都道府県商工会連合会または日本商工会議所が指定する事務局へ申請書類一式を郵送します。

持参することや、宅配便等で送ることはできません。

 もうひとつ、電子申請(JGrants)という手段もあります。

電子申請自体が審査の加点項目となっていますので、郵送するより補助金を受けられる可能性が上がります。

ただ、これを利用するには、事前にgBizIDプライムという、電子申請用のアカウント登録が必要です。

この登録に最大2週間ほどかかりますので、電子申請をお考えの方はすぐにでも登録しておいてください。

なお、補助金の対象となる経費は、「交付決定通知」(後述)を受け取った後に始めたものでなければなりません。

申請を出し終えた時点で契約・発注してしまうと補助金はもらえませんので厳禁です。

STEP
3

審査と採択発表

1.基礎審査 

 必要な書類がすべて提出されているか、申請者は要件を要件を満たしているかのチェックです。

2.加点審査

 経営計画書・補助事業計画書について、以下の項目に基づき審査されます。
①自社の経営状況分析の妥当性
 ◇自社の製品・サービスや自社の強みを適切に把握しているか。
②経営方針・目標と今後のプランの適切性
 ◇経営方針・目標と今後のプランは、自社の強みを踏まえているか。
 ◇経営方針・目標と今後のプランは、対象とする市場(商圏)の特性を踏まえているか。
③補助事業計画の有効性
 ◇補助事業計画は具体的で、当該小規模事業者にとって実現可能性が高いものとなっているか。
 ◇地道な販路開拓を目指すものとして、補助事業計画は、経営計画の今後の方針・目標を達成するために必要かつ有効なものか。
 ◇補助事業計画に小規模事業者ならではの創意工夫の特徴があるか。
 ◇補助事業計画には、ITを有効に活用する取り組みが見られるか。
④積算の透明・適切性
 ◇事業費の計上・積算が正確・明確で、事業実施に必要なものとなっているか。

3.採択(補助金の対象として認められること)の発表

 各都道府県商工会議所連合会と日本商工会議所の持続化補助金ホームページで発表され、

そのあと「交付決定通知」が郵送されてきます。

STEP
4

事業の実施

 交付決定通知を受け取った後に、補助事業(販路開拓の取組み)を開始します。

実施する上での注意事項が多々ありますので、

交付決定通知書と一緒に送られてくる『補助事業の手引き』は必ず熟読しておきます。

実施中に問題・困りごとがあれば、支援機関である商工会や商工会議所に相談することができます。

計画内容や経費を変更しようとするときは、事前に承認を得る必要があるので経営指導員に相談しなければなりません。

STEP
5

報告書・請求書の送付

事業が完了したら、実績報告書を提出します。

実施た内容とかかった経費(見積書、発注書、納品書、請求書、領収書等をすべて添付する)を報告すると、

その審査ののち補助金の額が最終的に決まり、交付されます。

問題がなければ、報告からだいたい2カ月以内に入金されます。

STEP
6

「小規模事業者持続化補助金」のことは宇井行政書士事務所にご相談ください。

出張相談・リモート対応

会社、ご自宅、駅前のカフェなどご希望の場所へ訪問します。千葉市内は出張無料。zoom・GoogleMeet対応。

平日夜・土日でも相談可

平日夜21時まで、土日のご相談にも対応しています。お問い合わせの際に、ご希望の日時をお伝えください。

初回相談無料

初回相談料は無料です。また、相談したら必ず当事務所に依頼しなければいけないということはありあません。

「ホームページを見た」とお伝えください050-6861-7330お電話受付時間 10:00-18:00 [ 土日祝除く ]

メールでお問い合わせ 24時間受付中、土日祝でも大丈夫です