
電子証明書を取得してオンラインで入札に参加する
全省庁統一資格を持っていると、
「調達ポータル」というWebサイトで各省庁や関連組織・出先機関の入札案件の検索、入札、契約、請求などを行うことができます。
そのために必要なのが「電子証明書」というICカードです。
電子証明書は、入札参加資格を取得したら自動的に省庁から送られてくるものではありません。
別途、自身で「認証局」という会社から購入します。
入札資格の申請と電子証明書の利用は、まったく別の手続きです。
この記事の執筆者

宇井行政書士事務所 代表/ 行政書士
宇井 一 (ういはじめ)
行政書士登録番号:21100028
入札参加資格の取得を得意とし、入札に必要な電子証明書の設定までサポートできる行政書士です。
サポート実績は、全省庁統一資格・都道府県・市町村・その他の自治体の入札参加資格を合計すると400件以上。
0. 電子証明書の利用に必要なもの
電子証明書の申込・電子調達サービスの利用をするために、まず以下のものを準備します。
(1)電子証明書申込に必要な書類(発行後3ヶ月以内の原本)
・履歴事項全部証明書
・会社の印鑑証明書
・代表者の住民票
・代表者の印鑑登録証明書
(2)ICカードリーダー
接触型((差込みタイプ)のもの。タッチ式のカードリーダーは使えません。
電子証明書といっしょに購入することができます。
(やや高価ですが、もし設定がうまくいかない場合サポートを受けられるのが利点。)
国内メーカーのものでしたら量販店で売っているものも使えます。
(3)PC
多少古くとも問題ありません。
OSはWindows11、WebブラウザはEdgeかCromeが入っていることが前提です。
Macやスマホは使えません。
1. 電子証明書の取得(どこで購入するのか?どう使うのか?)
株式会社などの法人は、調達ポータルで入札に参加するために「電子証明書」が必須となります。
[購入先]
入札に使える電子証明書を取得するには、国が指定した『認証局』という業者との利用契約をします。
個人事業主の場合は、マイナンバーカードが使えます。
[使用方法]
使い方は簡単で、調達ポータルで「ログイン」ボタンをクリックして、PINコードを入力するだけです。
これで調達ポータルでの本人確認ができ、入札に参加できます。
また、契約などの時には(意識していなくとも)「実印+印鑑証明書」と同じ効果を持ちます。
入札に使う電子証明書とは
”電子証明書とは、オンライン上での偽造・改ざん・盗聴などを防ぐセキュリティ技術です。”
というとなんだか難しく感じますが、
会社の代表者名義で登録する本人確認のIDカードと考えてください。
電子証明書は企業内やネットワークサービスなどで使用している例も多いのですが、
全省庁の入札に使えるのは以下の表にある「認証局」の発行したものに限られます。
よくある勘違い
電子証明書は「全省庁統一資格のデータが記録されている」登録証、と思っている方も多いのですが、実際は「超強力な本人証明データ」です。
※ですので電子証明書の保管や取り扱いは慎重に。PC・電子証明書・PINコードは別々に管理すること。
電子証明書発行の申込
以下の「認証局」のいづれかを選択して申込みます。
電子証明書が”入札用”と”行政手続き用”に分かれている場合がありますが、
電子入札に対応した機能がプラスされている”入札用”にしてください。
| 対応認証局(民間の電子証明書発行会社) | 備考(発行までの期間には郵送にかかる時間は含みません) |
|---|---|
| NTTビジネスソリューションズ株式会社 (e-Probatio PS2 サービス) | 料金は20,680円(2年間の場合) ICカード。発行まで3週間 |
| 三菱電機インフォメーションネットワーク株式会社 (DIACERT-PLUSサービス) | 料金は22,000円(2年間の場合) ICカード。発行まで2週間 |
| セコムトラストシステムズ株式会社 | 発行まで2週間程度(それ以上かかる) ファイル形式のみ、ICカードでの発行はしていません |
| 株式会社帝国データバンク (TDB電子認証サービスTypeA) | 料金は30,800円(2年間の場合) ICカード。発行まで約9日~14日 |
| 電子認証登記所 (商業登記に基づく電子認証制度) | 法務局が発行窓口で即日発行、オンライン申込可 料金は7,400円(2年間の場合) ファイル形式のみ、ICカードでの発行はしていません 日本電子認証株式会社などでICカード化のサービスも ありますが、別途66,000円/2年の手数料がかかります。 |
| 株式会社トインクス (TOiNX電子入札対応認証サービス) | 料金は28,600円(2年間の場合) ICカード。発行まで10日 |
| 日本電子認証株式会社 (AOSignサービスに係る認証局) | 料金は30,800円(2年間の場合) ICカード。発行まで5営業日以内(簡易書留で書類を送った場合は3営業日以内) |
※ 発行形式にはICカード、ファイル形式の2種類があり、どちらも使えますが、
基本的にはICカードで取得してください。
東京都などの他の電子調達システムではICカード形式のものしか使用できません。
※ ”現在も将来的にも、省庁の入札しか参加しない。”という場合は、電子認証登記所が断然おすすめです。
※ 外国籍の企業は電子証明書を購入することができません。
利用料金と契約期間の目安
電子証明書の利用は認証局と1~5年の期間で契約し、ICカードを発行してもらいます。
”契約年数は何年にしたらよいですか?”とよく聞かれますが、
入札だけでなく契約や請求時などにもICカードは必要となりますので、3年をお勧めします。
料金は各社により違いますが、当事務所が利用している日本電子認証株式会社のAOsignという電子証明書では以下のようになっています。
| 有効期限 | 1年+30日 | 2年+30日 | 3年+30日 | 4年+30日 | 5年+30日 |
| 1枚当たりの料金(税込) | 16,500円 | 30,800円 | 42,900円 | 55,000円 | 66,000円 |
※掲載したのは標準的な料金表です。行政書士に申込代行を依頼された場合、紹介割引が使えますのでこれより安くなります。
電子証明書の申込手続き
当事務所が利用している「日本電子認証株式会社」を例にして説明します。
必要書類の準備
電子証明書は、入札参加資格者名簿に登録されている会社の代表者の名義で契約します。
※代表者以外のICカードも作成できますが、その場合でもまずは代表者名義の発行が必要となります。
そのため、会社と代表者個人の証明書類が必要となります。
(1)「履歴事項全部証明書」
(2)「会社の印鑑証明書」
(3)「代表者の住民票の写し」
(4)「代表者の印鑑登録証明書」
(5) <ICカードの受け取りに代理人を指定する場合のみ>「代理人の印鑑証明書」
発行申込書の記入
1 「発行申込書」をWebサイトのフォームで入力し、印刷します。
入力する事項は、契約年数、会社の名称と所在地、代表者氏名と住所などです。
2 印刷した発行申込書に、会社の実印と代表者の実印を押します。
3 ICカードーリーダーも購入する場合は、「ICカード購入申込書」に入力し印刷します。
4 ICカードの受け取りを代表者本人以外としたい場合は、
「受取代理人届出書」も作成して、代表者本人と代理人の実印を押します。
申込書類一式の発送
Step1で用意した必要書類と、Setp2で作成した書類を発行会社に郵送します。
ICカード等の受け取り
電子証明書(ICカード)は本人限定郵便で郵送されます。
本人限定郵便は郵便局に保管され、代表者の住所に連絡通知が届きます。
自宅や会社に配達はしてくれません。
そのため、代表者本人が直接郵便局(近くの郵便局ではなく本局)まで受け取りに行かなければなりません。
Step2で「受取代理人」を指定すると、代わりにその人が受け取ることができます。
2.電子証明書を使うための設定
当事務所がいつも利用している「日本電子認証株式会社」を例にして説明します。
ICカードリーダーの準備
ICカードリーダーの購入と設定が必要です。
ICカードリーダーは電子証明書と同時に購入することもできます。やや高価ですが、うまく動作しないときはサポートが使えます。
家電量販店やAmazonなどで買ったものでも使えます。(接触型ICカードリーダーにしてください。非接触型(タッチ式)は使えません。)
購入したあと、ドライバといわれるソフトウェアをインストールする必要があります。
設定は簡単なので、ICカードリーターについてくる取説に従ってください。
電子証明書利用ソフトのインストールと設定
電子証明書発行会社で提供している電子証明書利用ソフトウェアをダウンロードし、インストールします。
そして、そのソフトを使って電子証明書の利用設定を行います。
以下のページから、NDNご利用ソフト(電子証明書利用ソフト)と電子入札用取扱説明書(インストールと設定マニュアル)がダウンロードできます。
動作確認
電子証明書利用ソフトを開いて、「動作確認」ボタンをクリックします。
”正常”と表示されれば完了です。
ちなみに、当事務所でよく目にするトラブルは、”LDAPサーバーに接続できません”です。難しいネットワーク用語でとまどいますが、PCの時計を正確に合わせることで解決します。
その他情報の登録・ICカードの受領確認
電子証明書利用ソフトのメニューから以下の操作を行っておきます。
・ユーザー情報設定(電子証明書の発行番号等などを電子証明書利用ソフトに登録します)
・利用者証明書の登録(電子証明書の内容を入札用のPCに登録します)
・ICカード受領データの送信(オンラインで電子証明書の受け取りを発行会社に通知します)
期限内にこれを行わないと電子証明書が失効するので必ず実施してください。
3. 調達ポータルの設定
全省庁の入札サイト「調達ポータル」を使うための設定を行います。
Webブラウザの設定は、Microsoft EdgeかGoogle Chromeのどちらか片方
調達ポータル利用ソフトウェアのインストールとブラウザ設定
調達ポータルの「セットアップ編マニュアル」に従い、電子証明書を使うための環境設定をします。
やることは大きく分けて2つです。
その1: 調達ポータル接続用プラグインのダウンロードとインストール
ICカード・ファイル形式・マイナンバーカードでそれぞれ異なるので注意。
ICカードを使う場合はこちらからダウンロードします。
その2: 調達ポータルに接続できるようWebブラウザの設定
Microsoft EdgeかGoogle Chromeのどちらか、使い慣れているほうで設定してください。
アップデートで画面が変更され、マニュアル通りいかないことがあります。
「ポップアップの許可」については、”Edge ポップアップ 許可”などで検索するのが早道です。
動作確認
設定が完了したら、「クライアント環境確認」ページで正常に動作していることを確認できます。
利用者登録
調達ポータルトップページの「利用者登録」ボタンをクリックして、利用者情報の登録を行います。
最初に「利用者登録方法の選択」と画面が表示されますが、会社代表名義のICカードを使うなら「代表者」という赤いボタンをクリック、
それ以外で迷う場合は「登録ガイドはこちら」というボタンをクリックすればガイドが表示されますのその案内に従ってください。
その後は会社の情報を入力するだけですので、それほど手間はかかりません。
これで「調達ポータル」を利用した入札・契約を行えるようになります。
事業者プロフィールの登録
調達ポータルに電子証明書を使ってログインし、トップページの「事業者プロフィール設定」で
会社の持っている資格や許認可、有資格者の情報や、保有する特許等を登録します。
こちらは任意ですが、入札参加時のアピールとなりますので持っている会社は是非登録してください。
電子証明書設定サポート

パソコン設定なんかで苦労したくない。
インストールでエラーとなってしまう。
電子証明書の申込から電子調達システムの利用設定までをサポートします。
このページに書いてあるすべての手順をサポートします。
ご依頼者様にお願いするのは、証明書類を取っていただくのと、申込書への押印だけです。
リモート操作でのサポートも可能、遠方からごの依頼もできます。
Zoomを使って、お使いのPCをリモート操作してのサポートも可能です。
※ただし、お使いのPCによってはリモートに対応できない場合もありますので、事前にお問合せください。
サポート料金

入札資格は取れたけど、「あとはご自分で」と言われました。。
| 電子証明書の申込代行 | 26,000円(税抜き) ※電子証明書の申込・受取代行・動作確認・利用者登録手続きまでを行います。 ※日本電子認証株式会社の電子証明書を使います。 ※電子証明書およびICカードリーダーの購入代金が別途必要です。 |
| PC設定出張サポート | 24,000円(税抜き)~ 現状をヒアリングしてからのお見積りとなります ※交通費は別途請求となります。 |
全省庁統一資格申請と同時にご依頼いただいたときは(かなり)割引料金となります。こちらをご参照ください。
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