全省庁統一資格の仕組みが5分でわかる完全ガイド。申請条件、等級の違い、よくある失敗例、取得までの流れをまとめて解説しています。

 

単なる制度説明でなく、失敗なく資格取得するための手順をステップ式にまとめています。
実務を知る行政書士ならではのアドバイスも盛り込みました。

目次

この記事の執筆者

宇井行政書士事務所代表

宇井行政書士事務所 代表/ 行政書士

 宇井 一 (ういはじめ)

行政書士登録番号:21100028

 入札参加資格の取得を得意とし、入札に必要な電子証明書の設定までサポートできる行政書士です。

サポート実績は、全省庁統一資格・都道府県・市町村・その他の自治体の入札参加資格を累計すると400件以上。

Step1.全省庁統一資格申請の条件まず、申請できるかをチェック)

(1) 税金の未納がないこと

 所得税、消費税、地方消費税の未納がある場合は、申請できません。

(2) 入札参加したい営業品目が会社の事業目的に記載されていること

株式会社の場合

・会社の定款の事業目的(履歴事項全部証明書の「目的」欄)に記載されている営業品目でなければいけません。
 完全に一致しなければならないということではなく、関連性があれば認めらる可能性は大きいです。

・現在はまだ実際に営業はしていなくとも、定款に記載してあれば申請はできます。
 (だたし、営業実績がない会社が落札できるかどうかは別問題。)

申請手続きの専門家から見た実務上の注意点 目的欄の最後に「その他適法な一切の事業」とあるから何でもOK、というのはただの思い込みです。

個人事業主の場合

・令和7年度から、開業届の提出が求められています。
 開業届の「職業」の欄に記載されている内容が、申請する営業品目に関連していることが必要です。
 記載がない場合は、その品目の営業実績を証明する書類の提出などで認めてもらえる場合もあります。

(3) 営業に必要な許可等を取得していること

 営業するために許可・資格等が必要な業種では、それを取得していることが前提です。
申請時に許可証・資格者証などの提出は求められませんが、
入札参加時に許可証の写しが必要となりますので、実際に入札することはできません。

資格取得可能です

できます。可能です。小規模事業者

できます。可能です。個人事業主

できます。可能です。赤字企業

できます。可能です。開業したばかり

・資本金や会社の規模による制限はありません。

・営業年数による制限はありません。

Step2.入札希望品目の検討(どんな入札に参加できる?)

 入札参加を考えた場合、最初にやるべきことは「営業品目(入札参加したい品目)」を決めることです。

全省庁統一資格で入札参加できる品目は、省庁の調達する物品・サービス(業務委託)など多岐にわたります。
※この資格で建設工事・測量・設計など公共工事の入札には参加できません。

営業品目は
「物品の製造」
「物品の販売」
「役務の提供等」
「物品の買受」
の大きく4つに区分されています。
複数の区分で、それぞれ複数の品目を選択することもできます

申請手続きの専門家から見た実務上の注意点
申請書では営業種目一覧表にチェックをつけるだけなのですが、
「できそうなことは全部チェック、将来これもやるかもしれないからチェック」と範囲を広げすぎると、
審査官庁(本省の大臣官房会計課など)から指摘を受け、申請がいきづまってしまいます。

物品の製造

 国の指定した仕様の特注品を、製造して納品するといったときのカテゴリです。
具体的事例にあるものは各営業種目の代表的なもので、これに限定ということではありません。

物品の製造の営業種目(クリックして表示)

営業品目説明(具体的事例)
(1) 衣服・その他繊維製品類制服、作業服、礼服、寝具、テント、シート、絨毯、カーペット、タオル等
(2) ゴム・皮革・プラスチック製品類ゴム、タイヤ、かばん、合成皮革、FRP製灯塔等
(3) 窯業・土石製品類茶碗、湯呑、皿、ガラス、陶磁器等
(4) 非鉄金属・金属製品類非鉄金属、金属、アルミ、銅、ステンレス、チタン、ニッケル、鋼材、鋼管、ガードレール、パイプ、鉄蓋、鋳鉄、鉛管、ビニール管、ボルト、ナット、ワイヤーロープ、刃物、手工具、ブイ等
(5) フォーム印刷フォーム印刷(単票、伝票、連続、複写、ミシン加工、ビジネス帳票等)
(6) その他印刷類シルクスクリーン、シール、パンフレット、はがき、ハンドブック、オフセット印刷、軽印刷等
(7) 図書類美術、活版、グラビア、雑誌、本、DVD、CD、図書刊行物、映像ソフト、書籍、新聞等
(8) 電子出版物類電子出版、PDF、電子書籍、CD-ROM、DVD-ROM等
(9) 紙・紙加工品類ポスター、パンフレット、はがき、DM、用紙、再生紙、ハンドブック、製紙、紙製品、紙袋、段ボール等
(10) 車両類自動車、自動二輪、自転車、乗用車、公用車、貨物自動車、消防車、救急車、清掃車、散水車、除雪車、ブルドーザ、フォークリフト、トラクター等
(11) その他輸送・搬送機械器具類航空機、ヘリコプター、自転車等
(12) 船舶類大型船舶、小型船舶、ヨット、カヌー、船舶用機器、船舶部品、漁業船、調査船、ボート等
(13) 燃料類車両燃料、ガソリン、重油、灯油、軽油、ガス、薪、炭等
(14) 家具・什器類什器、木製家具、鋼製家具、建具、事務机、椅子、箪笥等
(15) 一般・産業用機器類印刷機、製本機、ボイラー、エンジン、旋盤、溶接、集塵、クレーン、印刷事業用機械器具等
(16) 電気・通信用機器類家電機器、照明器具、通信機器、音響機器、配電盤、交通管制機器、レーダー、交換機、伝送装置、通信ケーブル、無線機、蓄電池、発電機、遠方監視装置、レーダー雨量装置、短波、長波、携帯電話等
(17) 電子計算機類パソコン、電卓、計算機、サーバ、ハードディスクメモリ、光学ドライブ、汎用ソフトウエア等
(18) 精密機器類X線、計量機器、測定機器、試験分析機器、理化学機器、気象観測機器、質量測定機器、光学機器等
(19) 医療用機器類医療機器、理化学機器、計測機器、測量機器、MRI、AED、介護機器、福祉機器、医療用ベッド等
(20) 事務用機器類細断機、複写機、穿孔機等
(21) その他機器類厨房器具、消火器具、消火装置、防災器具、自動車検査用機械器具、林業用物品等
(22) 医薬品・医療用品類医療機器、理化学機器、計測機器、測量機器、MRI、AED、介護機器、福祉機器医療用ベッド等
(23) 事務用品類事務用品、文具等
(24) 土木・建設・建築材料セメント、生コン、アスファルト、木材、石材、砂利、ヒューム管、道路標識、カーブミラー、建築金物、スノーポール等
(27) 警察用装備品類制服、衛服、警報装置、警棒、手錠、警察手帳、銃器関係類、火薬、火工品、硬鉛、その他装備用品等
(28) 防衛用装備品類制服、防衛用武器等、防衛用施設機器等、防衛用通信電子機器等、防衛用航空機用機器等、防衛用船舶用機器等、防衛用一般機器等、防衛用衛生機材等、救命胴衣等
(28) その他運動用具、雑貨、動物、肥料、飼料、農薬、食料品、その他

行政書士が実務的観点から教える、申請手続き上のアドバイス

※ 物品の製造では、(営業品目に関連した)保有している設備機器を申告することが必須です。
  ・主要設備の名称と台数
  ・設備等の固定資産合計額
  ですので、自社では製造せず外注(あるいは海外法人で生産)では申請ができません。

※ 印刷関連では、自社の保有する印刷機等の申告が必要となります。

※ その営業品目の「物品の製造」と「物品の販売」をまとめて申請しておくことをお勧めします。

※ もし自社の希望する営業品目そのものが無い場合、営業品目「その他」を選択してください。

※ 「その他」を選択しておくと”その他全般も取り扱う”という申請となり、入札の範囲が広がるメリットもあります。

「物品の販売」

 定款の事業目的にある品目、もしくはその品目に関連するものが対象となります。
”各種商品の企画・製造・販売”などと定款に記載されている場合、申請できる対象は増えますが、
やみくもに広げても手に負えなくなるので、品目は厳選することをお勧めします。

物品の販売の営業種目(クリックして表示)

営業品目説明(具体的事例)
(1) 衣服・その他繊維製品類制服、作業服、礼服、寝具、テント、シート、絨毯、カーペット、タオル等
(2) ゴム・皮革・プラスチック製品類ゴム、タイヤ、かばん、合成皮革、FRP製灯塔等
(3) 窯業・土石製品類茶碗、湯呑、皿、ガラス、陶磁器等
(4) 非鉄金属・金属製品類非鉄金属、金属、アルミ、銅、ステンレス、チタン、ニッケル、鋼材、鋼管、ガードレール、パイプ、鉄蓋、鋳鉄、鉛管、ビニール管、ボルト、ナット、ワイヤーロープ、刃物、手工具、ブイ等
(5) フォーム印刷フォーム印刷(単票、伝票、連続、複写、ミシン加工、ビジネス帳票等)
(6) その他印刷類シルクスクリーン、シール、パンフレット、はがき、ハンドブック、オフセット印刷、軽印刷等
(7) 図書類美術、活版、グラビア、雑誌、本、DVD、CD、図書刊行物、映像ソフト、書籍、新聞等
(8) 電子出版物類電子出版、PDF、電子書籍、CD-ROM、DVD-ROM等
(9) 紙・紙加工品類ポスター、パンフレット、はがき、DM、用紙、再生紙、ハンドブック、製紙、紙製品、紙袋、段ボール等
(10) 車両類自動車、自動二輪、自転車、乗用車、公用車、貨物自動車、消防車、救急車、清掃車、散水車、除雪車、ブルドーザ、フォークリフト、トラクター等
(11) その他輸送・搬送機械器具類航空機、ヘリコプター、自転車等
(12) 船舶類大型船舶、小型船舶、ヨット、カヌー、船舶用機器、船舶部品、漁業船、調査船、ボート等
(13) 燃料類車両燃料、ガソリン、重油、灯油、軽油、ガス、薪、炭等
(14) 家具・什器類什器、木製家具、鋼製家具、建具、事務机、椅子、箪笥等
(15) 一般・産業用機器類印刷機、製本機、ボイラー、エンジン、旋盤、溶接、集塵、クレーン、印刷事業用機械器具等
(16) 電気・通信用機器類家電機器、照明器具、通信機器、音響機器、配電盤、交通管制機器、レーダー、交換機、伝送装置、通信ケーブル、無線機、蓄電池、発電機、遠方監視装置、レーダー雨量装置、短波、長波、携帯電話等
(17) 電子計算機類パソコン、電卓、計算機、サーバ、ハードディスクメモリ、光学ドライブ、汎用ソフトウエア等
(18) 精密機器類X線、計量機器、測定機器、試験分析機器、理化学機器、気象観測機器、質量測定機器、光学機器等
(19) 医療用機器類医療機器、理化学機器、計測機器、測量機器、MRI、AED、介護機器、福祉機器、医療用ベッド等
(20) 事務用機器類細断機、複写機、穿孔機等
(21) その他機器類厨房器具、消火器具、消火装置、防災器具、自動車検査用機械器具、林業用物品等
(22) 医薬品・医療用品類医療機器、理化学機器、計測機器、測量機器、MRI、AED、介護機器、福祉機器医療用ベッド等
(23) 事務用品類事務用品、文具等
(24) 土木・建設・建築材料セメント、生コン、アスファルト、木材、石材、砂利、ヒューム管、道路標識、カーブミラー、建築金物、スノーポール等
(27) 警察用装備品類制服、衛服、警報装置、警棒、手錠、警察手帳、銃器関係類、火薬、火工品、硬鉛、その他装備用品等
(28) 防衛用装備品類制服、防衛用武器等、防衛用施設機器等、防衛用通信電子機器等、防衛用航空機用機器等、防衛用船舶用機器等、防衛用一般機器等、防衛用衛生機材等、救命胴衣等
(28) その他運動用具、雑貨、動物、肥料、飼料、農薬、食料品、その他

行政書士が実務的観点から教える、申請手続き上のアドバイス

※ 燃料類は、ガソリン携行缶一つの量であっても、販売店の許可が必要です。

※ 印刷関係の販売だけであれば、印刷機を自社保有してる必要はありません。

※ 船舶、航空機などは、零細企業・個人事業主はほぼ対象外です。
  補修用の部品を取り扱っているなら「非鉄金属・金属製品類」で申請します。

※ 例えば測定器のシステム一式として欠かせない場合「電子計算機類」を申請できなくともパソコンの納入は可能です。

※ もし自社の希望する営業品目そのものが無い場合、営業品目「その他」を選択してください。

※ 「その他」を選択しておくと”その他全般も取り扱う”という申請となり、入札の範囲が広がるメリットもあります。

「役務の提供等」

 サービス業などの業務委託、専門技術提供などが「役務の提供等」にあたります。

定款の事業目的と、それに関連することが説明できる業務であれば申請できます。

役務の提供等(業務委託)の営業種目(クリックして表示)

営業品目説明(具体的事例)
(1) 広告・宣伝広告、宣伝、番組制作、映画、ビデオ、広報、イベント企画等
(2) 写真・製図写真撮影、製図、設計、図面、製本等
(3) 調査・研究調査、研究、計量、計測、証明、統計、市場、交通、シンクタンク、文化財調査、検査、測量等
(4) 情報処理情報処理、入力、データ作成、バックアップ、システム保守、ソフトウエア保守、統計、集計、データエントリー、媒体変換等
(5) 翻訳・通訳・速記翻訳、通訳、速記、筆耕等
(6) ソフトウエア開発プログラム作成、システム開発、WEBシステム構築、ネットワーク、オペレーション等
(7) 会場等の借り上げ会議施設借り上げ、会場、イベント、設営等
(8) 賃貸借事務、パソコン、機器、自動車、植物、動物、情報機器、医療機器、イベント用品、建物、寝具、植木、物品等
(9) 建物管理等各種保守管理管理、建物保守、監視、清掃、造園、警備、廃棄物処理、害虫駆除、機器保守、電話交換等
(10) 運送タクシー、ハイヤー、荷造り、運送、倉庫、旅行等
(11) 車両整備自動車、車両、航空機、ヘリコプターの整備等
(12) 船舶整備船舶の整備
(13) 電子出版電子出版、CD-ROM、DVD-ROM制作等
(14) 防衛用装備品類の整備防衛用武器等、防衛用施設機器等、防衛用通信電気機器等、防衛用航空機用機器等、防衛用船舶用機器等、防衛用一般機器等、防衛用衛生機材等、防衛用その他機器等の整備
(15) その他医事業務、検体検査、フィルムバッチ測定等の各種業務委託、登記関連業務、その他

行政書士が実務的観点から教える、申請手続き上のアドバイス
※実際の入札では、許認可が必要な業種でそれを取得していることは当然ですが、有資格者数なども考慮されます。

「物品の買受け」

 省庁の「(払い下げ)物品」を買受けるので、基本的には古物商許可が必要となります。

実際は物品以外でも案件があり、当事務所では「国の保有する株式の買受け」なども扱ったこともあるのですが、
そういった場合でも全省庁統一資格が必要となります。

物品の買受けの営業種目(クリックして表示)

営業品目説明(具体的事例)
(1) 立木竹ただし、国有林野事業を行う林産物の買受けを除く
(2) その他鉄屑回収、古紙回収、国有地買取、車両等買取等

実際にどのような案件があるか検索してみる

(1)『調達ポータル』で検索する(標準)
 調達案件の検索だけでしたら、電子証明書なしで誰でも利用することができます。
調達情報の検索」で条件を入力して検索します。
 <検索のポイント>
「品目分類」で表示される営業品目は全省庁統一資格申請時のそれとは異なるのでとても見づらい。
「調達案件名称」に具体的なキーワードを入力して検索するのがおすすめです。
ただし、名称は発注部署ごとのセンスで統一性はないので、いくつかキーワードを変えてやってみてください。

(2)『官公需情報ポータルサイト』で検索する(おすすめ)
 こちらのページで検索するのもお勧めです。
都道府県や市町村の情報も表示されるので、発注元が国の機関なのか判断するのに慣れは必要ですが、
調達ポータルで見つけられない案件も載ることあります。
国・独立行政法人などの一覧とリンクもあり、そちらも便利に使えます。

Step3.入札参加できる省庁と地域は?その選択方法は?

全省庁統一資格で入札参加できる機関

 国のすべての省庁・官庁と地方支局分局、外局やその付属機関が対象となります。
つまり、国が運営しているところほぼすべてです。

経営者に身近なところでいえば、ハローワーク、税務署、運輸局、法務局なども対象です。
当事務所で扱った案件では、国立大学、国立病院、国立の研究所やJAXAやJICA海外協力隊などの独立行政法人もあります。
そして、『全省庁統一』資格ですので、これひとつあれば取引先毎に入札資格を取得する必要はありません

行政書士が実際の業務経験から教える申請のポイント
 申請手続きでは、提出先となる省庁をひとつ選択します。資格審査はこの省庁が代表して行います。
メインで入札参加したい省庁としてください。(実務では審査の早そうな省庁を提出先とする場合もあります。)
 取得した入札資格は、その省庁に限らずすべての省庁に対して有効です。

入札参加できる地域

入札の参加地域は、全国8ブロックに分かれています。「関東甲信越」地域だけ選択でもいいですし、すべて申請つまり「日本全国」も可能です。
・北海道
・東北
・関東甲信越
・東海
・北陸
・近畿
・中国四国
・九州沖縄

 行政書士が実務的観点から教える、申請手続き上のアドバイス

 個人事業主や一人社長ですと、申請後に「全国規模で受注できますか?」と審査担当省庁より問い合わせがくる場合がありますが、実績を説明できれば納得してもらえます。

全省庁統一資格と地方自治体の入札資格は別物になります
(国の資格を取ればすべての役所の入札に参加できるわけではありません)

例えば、「検察庁」は国の組織ですから全省庁統一資格、「警視庁」は東京都が運営していますから東京都入札参加資格がそれぞれ必要です。
さらに、区市町村が運営している機関は、それぞれの自治体の入札参加資格を個別に取らなければなりません。

 東京都、東京都内区市町村、千葉県、埼玉県、神奈川県と県内市町村の入札参加資格についてはこちらをご参照ください。

(参考)「等級」について

そもそも等級とは(入札のときなぜ重要視されるのか)

 全省庁統一資格では、それぞれの会社の格付をして「等級」が付与されます。

等級格付は取引企業の信用度調査と思ってください。
一般競争入札では最低価格をつけた企業が落札というのが基本ですが、
落札はしたものの会社自体にそれを実施する体力がないでは破綻しますので、
各入札案件の公示で参加できる等級が限定されます。

 等級は、基本的は、
 A = 大企業
 B = 中堅企業
 C = 中小企業
 D = 零細企業
といった区分になります。

 この「等級」で何が違ってくるのかというと、入札案件の規模です。
等級が上がればより予定価格の高い入札にも参加できます。
A等級なら数億円の案件も狙えますが、D等級だと少額案件がメインになります。
まずは自社の立ち位置を知ることが、戦略的な入札の第一歩です。

等級を上げたい

 それなら”最初からランクを上げておきたい”、”A等級を取りたい”というのは誰しも思うところですが、
申請時に提出した財務諸表・納税証明書・履歴事項全部証明書などによって裏付けされますので、小細工は無理です。
地道に会社の規模を大きくしていくしかありません。

申請手続きの専門家から見た実務上の注意点
 実際の一般競争入札の案件では1つの等級だけに限定するのは稀で、
”役務の提供の資格を有していること”や”等級A,BまたはC”などという指定が多いので、参加の範囲は広がります。

等級計算ツール(自社がどの等級になるのか気になるとき)

 審査が終わってからでないと確定ではないのですが、事前に予測することはできます。
こちらのツールをご活用ください。

Step4.申請に必要な書類の準備

申請時に提出する書類

(1) 履歴事項全部証明書

(2) 納税証明書その2

(3) 納税証明書その3の3

(4) 直近の決算報告書

などの提出が必要です。

提出の必要はないが、申請書作成時に参照する書類など

 申請時には以下の情報も必要となりますので、準備しておいてください。

(1) 前々期の決算報告書
   過去2期分の売上金額平均を計算するため

(2) 全役員の氏名・フリガナ・住所・性別・生年月日
   役員一覧表を記入するため

準備する書類と提出方法は、こちらのページでより詳細に実践的に解説しています。

Step5.全省庁統一資格の申請手続き

申請受付期間(「定期」と「随時」の違いについて)

 全省庁統一資格はいつでも申請可能です

ネット記事を読むと「定期」とか「随時」とかあって戸惑うと思いますが、 現在は「随時審査」の申請しか受け付けていませんので、あまり気にする必要はありません。
 どちらで申請しても入札参加資格の内容について違いはありませんが、

随時申請だと資格の有効期間は短くなります。

定期審査 = 3年に一度受付がある(直近は令和7年1月)。資格の更新のための申請がほとんど。
       資格有効期間:令和7年4月1日 ~ 令和10年3月31日

随時審査 = いつでも申請を受け付けている。
       資格有効期間:資格取得日  ~ 令和10年3月31日

申請方法・申請先(オンラインと郵送が選択可能)

(1) オンラインで申請
  『調達ポータル』の「統一資格審査申請」画面よりオンラインで申請ができます。

 電子証明書がなくとも申請できますので「ログインせずに申請」をクリックしてください。

(2) 郵送・持参
  入札に参加したい省庁の窓口に申込書を郵送・持参も可能です。
  申請先の省庁の窓口・所在地はこちらの提出先一覧から検索してください
  申込書はこちらからダウンロードできます。

申請書の作成・申請(「失敗しないためにこれだけはやること」を中心に)

 ここまできたら、あとはルールにそって申請書に入力していくだけです。

難しくはないが、細かい指定があります。そのとおりに記入しないといけません。

申請のキーポイント 郵送ならば、
 『申込書記入要領』の「7.一般競争(指名競争)参加資格審査申請書(物品製造等)記入要領
 の項を見ながら記入する。
申請のキーポイント 調達ポータルの場合は、
 『操作マニュアル』の「2.1 新規に申請する」と「3.1 申請書入力」を印刷して、
 それと突き合わせながら入力していく。

行政書士が実際の業務経験から教える申請のポイント
 申請書は1箇所でも、1文字でも間違えると審査担当省庁から確認の連絡がきます。
単純な誤入力でしたら担当者の職権で修正してもらえますが、
マニュアルを読まないで申請書を出した場合は間違い・勘違いが絶対に発生しますので、
補正依頼がきて、審査完了までとても時間がかかってしまいます。

※ 財務諸表のどこをみたらいいのかについては、
  「等級計算ツール」等級をきちんと計算したいときはここを読んでからの項の図解を参照してください。
※ 書類の添付方法については、「全省庁統一資格申請に必要な書類」ページの末尾で解説していますので参照してください。

申請書記入中のよくある疑問・間違えやすいところ

マニュアルで見つけづらい項目だけですが代表例としてあげます。

「業者種別」に株式会社がない
 > 株式会社・合同会社は「その他の法人」、一般社団法人・NPOは「その他」を選択します。

法人番号の入力でエラーとなる
 > 13桁の番号を入力します。国税庁法人番号検索サイトで調べてください

フリガナの入力でエラーとなる
 > 半角で入力していませんか(スペースも全角で。長音のかわりにマイナスを入力していませんか。) 

どこまでを「常勤職員」に含めていいかわからない
 > 役員、パート、アルバイト、契約社員、派遣などを除いた社員の数です。

財務諸表にある数字をそのまま転記してしまう(よくあるミス)
 > 金額は千円単位で入力します。千円未満は四捨五入します。

申請から資格取得までどれくらいかかる?

 審査期間は省庁によって時期によってもかなり違いますが、数日から数週間かかります。
(審査担当省庁、申請時期により異なります。当事務所の実績では、1日~1ヵ月とかなり開きがあります。)
審査が終わると結果通知メールがきて、それから1週間程度で紙の審査結果通知書が送られてきます。

行政書士が実務的観点から教える、申請手続き上のアドバイス
 標準処理期間は30日ですので、審査結果通知書が届くまで1ヵ月とみておいた方が無難です。

いつから入札に参加できる?

 資格審査が終わると、審査結果通知メールが送られてきます。
メール到着のほぼその日のうちに「入札参加資格者名簿」に登録され、入札参加資格取得となります。

 実際に入札参加するには「審査結果通知書」(入札参加資格者証に相当)が必要となりますので、通知書が到着した日からとなります。


行政書士が実務的観点から教える、申請手続き上のアドバイス
『調達ポータル』でオンライン入札する場合、「電子証明書」が使えることが必須です。
急いでいる場合は、資格申請と並行して電子証明書の取得と入札用PCのセットアップを行わないといけません。

資格の有効期間と更新の時期

  • 有効期間:  令和10年3月31日まで
     (資格取得日から何年といった方式ではなく、令和07・08・09年度の資格はこの日をもって満了です。)
  • 更新: 3年ごと。(自動更新なし)
        有効期限満了の数か月前に「定期審査受付」があり、新規取得時とほぼ同様の申請が必要。

Step6.「調達ポータル」を利用した電子入札(これが標準方式)の準備

 国の一般競争入札は「調達ポータル」というWebサイトを使って、入札・契約・決済までを行うのが標準となっています。

 そのためにはまず「電子証明書」というICカードを取得しなければなりません。
電子証明書は全省庁統一資格の申請とは別に、認証局という民間の発行会社に申し込むことが必要です。
全省庁統一資格を取得すれば自動的に送られてくるものではない

電子証明書についてはこちらのボタンをクリックしてください。

まとめ

 全省庁統一資格の申請手続きは、
申込書記入要領」と「操作マニュアル」を熟読してから始めるのが理想です。
ただし合計170ページあり読みづらいのが難点です。

 そこでこの記事では、順序を追ってやっていけば最短で資格を取得できるようにまとめました。
一部、申請書の入力ではマニュアルと突き合わせながらと指定していますが、
それは最小の労力で間違いなく申請するための実践的な方法です。(当事務所でも毎回必ずやっています。)

 申請手続きには予想する以上の時間と労力がかかります。
いざ始めてみると、事務のエキスパートの方でも残業とストレスが続くかもしれません。
本業に支障のないよう、予めスケジュールに組み込んでおくことをお勧めします。

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最終更新日:2026年2月3日