ものづくり補助金とは

ものづくり補助金の申請方法・手続きの流れ・必要書類
製造業だけでなく、商業やサービス業でも、農業・水産業でも利用できます。
個人事業主でも申請できます。
補助金額は大きいですが、そのぶん審査も厳しい補助金です。
ものづくり補助金の補助率・補助金額
ものづくり補助金には「製品・サービス高付加価値化枠」と「グローバル枠」があり、
どちらか一つを選んで申請します。
(この記事では、製品・サービス高付加価値化枠を中心に解説します。)
製品・サービス高付加価値化枠
補助率 1/2
※小規模事業者は2/3
(条件によっては小規模事業者以外でも2/3)
< 概要 >
革新的な新製品・新サービス開発の取り組みに必要な設備・システム投資等を支援
(たんなる設備の追加・老朽化による買い替えなどでは審査対象となりませんので注意)
< 補助金額 >
従業員5人以下 750万円(850万円)
6~20人 1,000万円(1,250万円)
21~50人 1,500万円(2,500万円)
51以上 2,500万円(3,500万円)
グローバル枠
補助率 1/2
※小規模事業者は2/3
< 概要 >
海外事業を実施し、国内の生産性を高める取組みに必要な設備・システム投資等を支援します。
① 海外への直接投資に関する事業
(例:国内事業と海外事業の双方を一体的に強化し、グローバルな製品・サービスの開発・提供体制を構築することで、国内拠点の生産性を高めるための事業)
② 海外市場開拓(輸出)に関する事業
(例:海外展開を目的とし、製品・サービスの開発・改良、ブランディングや、新規販路開拓等の取り組む事業)
③ インバウンド対応に関する事業
(例:製品・サービスの開発・提供体制を構築することで、海外からのインバウンド需要を獲得する事業)
④ 海外企業と共同で行う事業(例:外国法人との共同研究・共同事業開発により、新たに成果物を生み出す事業)
<補助金額>
3,000万円
※「小規模事業者」とは
小規模事業者は、常勤従業員数が、製造業その他・宿泊業・娯楽業では20人以下、卸売業・小売業・サービス業では5人以下の会社または個人事業主をいいます。
※補助金額のカッコ内の金額について
「大幅賃上げに係る補助上限額引上げの特例適用要件」により、補助上限金額が引き上げられます。
< 要件 >
以下の全ての要件に該当するものであること。
(1)事業計画期間において、給与支給総額を年率平均6%以上増加とすること。
(2)事業計画期間において、地域別最低賃金+50円以上とする。
「最低賃金引上げに係る補助率引上げの特例適用要件」により、補助上限金額が引き上げられます。
< 要件 >
2023年10月から2024年9月までの間で、3か月以上、補助対象事業実施場所で雇用している全従業員のうち、
最低賃金+50円以内で雇用している従業員が30%以上いること。
補助金支給のための基本要件
賃上げが必須となります。
ただ計画するだけでなく、毎年確実に実施したかの報告が必要で、未達成の場合は補助金の返還請求もありえます。
(1) 50万円以上の設備投資が必要
設備投資が必須です。機械装置購入費用またはシステム構築費が50万円以上でないと申請できません。
(2) 申請の時点で補助事業の実施場所(工場や店舗等)を有していること
計画の実施を確認できる場所が必要です。
応募申請時点で建設中の場合や建設予定である場合は補助金は交付されません。
(3) 付加価値額を上げる3~5年の事業計画を策定すること
・付加価値額(付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費)を年平均成長率3%以上増加させる
(4) 賃金を上げる3~5年の事業計画を策定すること
・従業員及び役員の給与支給総額をそれぞれ年平均成長率2.0%以上増加させる
または
従業員及び役員それぞれの1人あたり給与支給総額の年平均成長率を都道府県最低賃金の年平均成長率以上増加させること。
(5) 事地域別最低賃金より高い水準となる3~5年の事業計画を策定すること
・補助事業終了後3~5 年で、毎年、事業所内最低賃金を地域別最低賃金より+30円以上を維持すること。
・そのための目標値を策定し、従業員に対して表明すること。
(6) 従業員数が21名以上の場合(従業員の仕事・子育て両立)
「次世代育成支援対策推進法」に基づき一般事業主行動計画を策定し、
情報サイト「両立支援のひろば」に策定した一般事業主行動計画を公表すること。
補助の対象となる経費・ならない経費
ものづくり補助金は製造業だけでなく、商業やサービス業でも、農業・水産業でも利用できます。
ただし、補助対象の中心は設備投資だと考えてよいようです。
補助対象と認められる経費
- 機械装置費・システム構築費(50万円以上必要)
- 専門家経費(補助事業実施のために依頼した専門家のみ・補助率1/2)
- 運搬費(運搬・宅配・郵送料。機械装置購入時の運搬費用は機械装置費に入ります)
- クラウドサービス利用費(補助事業実施期間中だけ補助対象です)
- 原材料費(試作品の開発に必要な材料。非常に細かい管理と報告が必要となります)
- 外注費(新製品・サービスの開発に必要な加工・設計・デザインなどの一部を外注した場合。補助率1/2)
- 知的財産権等関連経費(特許出願・国際規格認証取得などにかかる弁理士費用、翻訳料。補助率1/3)
- 技術導入費(知的財産権を取得・利用する場合にかかる経費 補助率1/3)
申請前・審査完了前に発注・契約・着工・購入したものは補助の対象外です。ご注意ください。
補助対象と認められない経費
以下が代表的なものですが、その他にも補助対象となるもの、ならないものもあります。
公募要領の記載でも網羅はしていませんで、疑問があるときは申請前に必ず事務局に確認してください。
- 土地の取得費・建物の購入、建設費
- 汎用性があり、補助事業以外でも使えるもの(クルマ、パソコン、事務機器等)の購入費
- 人件費
- 補助事業期間中に販売をするときの販管費等諸経費(テスト販売を除く)
- 機械装置設置場所の整備や基礎工事、建物の改修費用
- 再生エネルギーの発電を行うための発電設備及び附属設備(太陽光発電を行うためのソーラーパネルなど)
以上が代表的なものですが、その他にも補助対象とならないものもあります。
公募要領の記載でも網羅はしていませんで、疑問があるときは申請前に必ず事務局に確認してください。
ものづくり補助金を申請する

こんな時はお気軽にご相談ください
- 事業計画書をどうまとめていいのかわからない
- 申請手続きをするための時間が取れない
- 設備投資のための資金が不足、融資もしてほしい
ものづくり補助金の申込方法
すべて「ものづくり補助金総合サイト」からの電子申請となります。
申請のために”GbizプライムID”を取得しておくことが必須です。
申請受付期間
2025年4月11日(金)17:00 ~ 4月25日(金)17:00
ものづくり補助金申請の注意点
(1) しっかりとした事業計画書の作成が必要
ものづくり補助金の採択率は30%台です。
しかも、申請時に提出した計画通り実行しなければなりません(そうしないと実際に補助金はもらえません)。
しっかりとした、実現可能な事業計画を作成することが肝心です。
※採択 申請審査に合格し、補助金支給「候補」者となること
(2) 申請した経費にしか補助金はでない
補助金は使途自由ではありません。
あらかじめ申請して認められた経費以外は補助の対象となりません。
(3) どんな事業でも、設備投資は必要
卸売・小売業でもサービス業でも設備投資が必要です。設備投資が入っていない申請は却下されます。
(4) 補助金は後払い、申請から振込まれるまで1年ほどかかる
先に全額自己負担で設備投資をして、事業が完了してから清算となります。
申請してから実際に補助金が振込まれるまで1年くらいかかります。
”資金が不足しているから補助金を使いたいのに”という企業のために
補助金申請が採択された場合にだけ使える融資もあり、当事務所でもサポートしています。

ものづくり補助金を受取るまでの流れ
ものづくり補助金を受けようと思うと、かなりのハードルを越える必要があります。
- 1 GbizIDの取得・加点項目申請
- ものづくり補助金はすべて電子申請となります。
申請のために”GbizプライムID”を取得しておくことが必須です。
また、加点項目となる認定の申請、宣言の登録などもこの時期から始めます。
特に経営革新計画の認定は4か月以上かかりますので、できるだけ早めに申請します。
- 2 申請に必要な書類の準備
- 申請のさいに添付する書類を準備します。
(1) 決算書 (直近2年分)
(2) 従業員の確認資料 (税務申告のとき作成した「法人事業概況説明書」)
(3) 資金調達に係る確認書 (銀行等の融資を受ける場合は、その銀行に”確認書”を記入してもらい提出します)
これらの他に、申請する条件や加点項目などの確認のため提出する書類もあります。
- 2 事業計画の策定
- 補助金申請のカナメとなる「事業計画書」を作成します。
ものづくり補助金の審査項目に沿った内容であること、その他いろいろな検討が必要です。
これにはかなり時間と労力を要します。
- 3 補助金の申請
- 応募申請の締切日までに、電子申請システム(Jグランツ)で申請を行います。
ケアレスミスで審査前に不採択とならないよう、添付ファイル等を充分確認のうえ送信します。
- 4 書面審査・口頭審査と採択の決定 ~約2ヶ月
- 応募申込み締切り後、審査になります。
書面審査のあと、
補助申請額が一定以上の申請を行う事業者には口頭審査があります。(Zoomで15分程度)
申請から採択結果がでるまで3ヶ月弱かかります。
- 5 交付申請・交付決定 ~約1ヶ月
「採択結果」が届いたら、会社全体の事業計画、補助対象として申請した経費を詳細に確認して「補助金交付申請」をします。
補助金交付額が確定した「交付決定通知」が届けば、補助事業を開始できます。
- 6 補助事業(申請した事業計画に基づく取組み)の実施 ~10ヶ月以内
- まず「補助事業の手引き」を熟読し、自己資金を支出して、設備等を発注し、申請をしたとおりの事業を開始します。
・開始から3ヶ月経過した時点で「遂行状況報告書」を提出します。
・「中間監査」という立ち入り調査があります。
交付決定日から10ヶ月以内に事業を完了させ、支払いを全部済ませます。
- 7 実績報告
- 補助事業完了後30日以内に、実績報告書を提出します。
補助事業の結果や実際にかかった経費を、証拠書類を添付して報告します。
補助事業の手引き」どおり行っていないと、証拠書類の不足で補助金が交付されない恐れがあります。
- 8 確定検査・補助金の請求・補助金の支払 ~約1ヶ月
- 実績報告が審査され、また、事業所を訪問しての「確定審査」がある場合もあります。
適正に実施されたと認められれば補助金額が確定し、「補助金確定通知書」が発行されます。
- 9 補助金の請求・補助金の支払
- 「補助金確定通知書」にある補助金を請求手続きして、補助金が指定口座に振り込まれます。
- 10 事業化状況の報告 ~毎年4月
- 事業計画どおりに実施されたか最後までチェックされます。
5年間にわたり、毎年「事業化状況(収益状況含む)・知的財産権等報告書」および賃金台帳の提出を求められます。
賃金引上げ要件等を達成できないと補助金の一部を返還しなければいけません。
審査に通るためのポイント
ものづくり補助金の採択率は30%台、補助金申請のなかでも難関にあたりますが、
国から数千万円もらおうとすれば相応の時間と手間がかかるのは当たり前です。

オリジナルの計画書を作成する
たいていの場合、ものづくり補助金の事業計画書作成は専門家の力を借りることになります。
この際、サポートとよく打ち合わせして、会社・事業の魅力、現状の問題点の把握と解決策、将来の目標など
経営者の想いを反映させた、かつ実現可能な事業計画としてください。
募集要項でも注意喚起されているくらい、
申請代行業者による審査に通りやすいだけの事業計画や、事業計画書の流用が横行しているようです。
他人の事業計画をその通り実行できるわけがないので、採択されても補助金は支給されません。
自分で考えるのは面倒だから業者に丸投げ、はリスクでしかありません。
できるだけ加点項目をとる
加点項目とは、審査での評価にプラスされる、いわば”ボーナスポイント”です。
確実に採択率が上がるので、使えそうなものはできるだけ使います。
加点項目の効果
過去のものづくり補助金申請データによれば、取得した加点項目の数が多いほど、採択率(赤線)は上昇します。
真面目で実績のある中小企業診断士、公認会計士なら、どこに頼んでもしっかりした事業計画書が作れます。
その競争のなかで採択までたどり着くには、「加点項目」が必要となります。

1 「経営革新計画」の承認を取得
受付から承認を得るまで3ヶ月~6か月必要なうえ、とても手間のかかる申請ですが、
採択の確率を上げるためには最強です。
2 「事業継続力強化計画」の認定を取得
自然災害や感染症に備える、防災・減災のための事前対策に関する計画です。
採択されるためには必須と言っていいので、ものづくり補助金申請の2ヵ月前までには申請すること。
3 「パートナーシップ構築宣言」
親事業者と下請事業者との望ましい取引慣行の遵守を宣言するもので、
「発注者」の立場から行うものですが、中小・小規模事業者でも宣言はできます。
宣言の登録はそんなに手間がかからないので、取得しておくことをお勧めします。
4 その他
まとめ
以上、ものづくり補助金の概要と申請のポイントについて説明しましたが、
補助対象経費の詳細や、特別枠を使うときに提出が必要となる書類などここでは書ききれないこともあります。
実際にご自分で申請するときは、ものづくり補助金公式サイトにある
「公募要領」・「参考様式」・「Jグランツ入力の手引き」を熟読のうえ行ってください。
・事業計画書がなかなか書けない
・入力ミスしそうで申請手続きが不安
という場合は、当事務所で申請サポートをしていますので、利用をご検討いただければとおもいます。
相談のしやすさを大切にしています
リモート歓迎
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初回相談無料
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