入札参加のための電子証明書取得とPCの設定
電子入札ができるようにする
官公庁や地方自治体の入札は電子調達システムを利用することが普通になってきています。
その「電子調達システム」を使うためには、最初に、
電子証明書の取得と設定・電子入札システムの設定と利用者登録をする必要があります。
1. 電子証明書の取得と設定
株式会社など法務局に登記してある法人は、電子入札システムにログインするために「電子証明書」が必須となります。
個人事業主の場合は、電子証明書のほかにマイナンバーカードが使えます。
電子証明書とは
電子証明書とは、オンライン上での偽造・改ざん・盗聴などを防ぐセキュリティ技術です。
“オンライン上で使う実印”という説明もあるのですが、電子証明書は誰でも作成できるものなので、それだけでは本人証明にはなりません。
電子証明書を入札用に使うには、
国が指定した『民間認証局』という業者から、御社代表名義の「電子証明書」を購入します。それで本人証明になります。
これ以外は認められていません。
電子証明書には、パソコン内部に保存しておくファイル形式と、ICカード形式がありますが、
東京都などではICカードしか使えない電子入札システムとなっています。
都道府県や区市町村の入札参加にも使いたいなら、ICカード形式をお勧めします。
なお、海外の企業は(入札資格は取得できますが)電子証明書を購入することができませんので、ご注意ください。
電子証明書の購入方法
電子証明書は会社の代表者の名義で購入します。そのため、発行の申込みのために必要な書類は、
・法人 「履歴事項全部証明書」「印鑑証明書」「代表者の住民票の写しと印鑑登録証明書」など
・個人 「住民票の写し」「印鑑登録証明書」「確定申告書の写し(収受日付が押されたもの)」など
これらの書類を郵送し、電子証明書等も郵送で届くので、時間がかかります。
※ さらに厄介なのは、「本人限定受取郵便」で発送されてくるので、受け取りが面倒です。
電子証明書の申込先
対応認証局(民間の電子証明書発行会社) | 備考(発行までの期間には郵送にかかる時間は含みません) |
---|---|
NTTビジネスソリューションズ株式会社 (e-Probatio PS2 サービス) | 料金は20,680円(2年間の場合) 発行まで3週間 |
三菱電機インフォメーションネットワーク株式会社 (DIACERT-PLUSサービス) | 料金は22,000円(2年間の場合) 発行まで1週間 |
セコムトラストシステムズ株式会社 | 発行まで2週間程度(それ以上かかる) ICカードでの発行はしていません |
株式会社帝国データバンク (TDB電子認証サービスTypeA) | 料金は28,000円(2年間の場合) 発行まで約9日~14日 |
電子認証登記所 (商業登記に基づく電子認証制度) | 即日発行 料金は8,300円(2年間の場合) ファイル形式のみ、ICカードでの発行はしていません 日本電子認証株式会社などでICカード化のサービスも ありますが、別途66,000円/2年の手数料がかかります。 |
株式会社トインクス (TOiNX電子入札対応認証サービス) | 料金は25,300円(2年間の場合) 発行まで10日 |
日本電子認証株式会社 (AOSignサービスに係る認証局) | 料金は30,800円(2年間の場合) 発行まで5営業日以内 |
※ 全省庁統一資格だけに使うのであれば、電子認証登記所(法務局のこと)のファイル形式のものをお勧めします。
(法務局はもちろん、e-Taxや社会保険・労務関係手続などをオンラインで利用できるようになります。)
※ 東京都などの電子調達システムでは、ICカード形式のものしか使用できません。
電子証明書を使うための設定
自社のパソコンで利用するための、ICカードリーダーの購入と設定も必要です。
電子証明書と同時に購入することもできますが、家電量販店やAmazonなどで買ったものでも使えます。
(ただし、電子証明書と同時に購入すれば保証とサポートが受けられますので、そちらをお勧めします。)
購入した後、ドライバといわれるソフトウェアをインストールする必要がありますが、
設定は簡単なので、ICカードリーターについてくる取説に従ってください。
2. 電子調達システムのインストールと環境設定
電子入札で使えるのは、Windows10以降で、Microsoft EdgeかGoogle Chromeが使えるパソコンのみです。
自治体によってはMicrosoft Edge限定という場合もあります。
Macは使えません。また、スマホにも対応していません。ご注意ください。
電子証明書・マイナンバーカードを使う他のソフトウェアがすでにインストールされている・したことがあるPCの場合、うまくインストールできないことが多いので、できれば避けてください。
① 事前準備
全省庁統一資格で説明しますが、どの自治体でも流れはだいたい同じです。
「調達ポータル」でセットアップ編マニュアルに従い、電子証明書を使うための環境設定をします。
2022年以降、Windows10/11とChrome・edgeブラウザが使えるようになり、
設定は劇的に楽になりました。
また、認証局でこの設定をサポートするソフトを提供しています。電子証明書購入の際に確認してみてください。
② 利用者登録
事前準備が完了し、電子証明書を使って「調達ポータル」にログインできるようになったら、
使い方編マニュアルに従って、利用者情報の登録を行います。
調達ポータルの利用者(会社の代表者、代理人)と事業者プロフィールなどを入力していくだけですので、
大きなトラブルもなく完了するはずです。
これで「調達ポータル」を利用した入札・契約を行えるようになります。
3. 電子委任状
代表者以外の人が電子入札や電子契約を実施できるように、代表者の権限を委譲することを「委任」といいます。
委任できる業務は、入札、契約、納入、代金請求などです。
”東京での入札関連の業務は東京営業所長に任せたい”、などのとき使えます。
委任をされた人を「代理人」といいますが、
この人が電子調達システムを利用するのに「電子委任状」というICカードを使います。
電子委任状は代表者の電子証明書が発行されていないと購入できません。
また、使用するには代表者が電子調達システムで委任の手続きをする必要があります。
PC環境設定サポート
- パソコンの設定などで苦労したくない。
- インストールエラーとなってしまう。
そんなときはPC設定サポートをご利用ください。
わけがわからないまま進めてしまうと、パソコンそのものが動かなくなってしまうという事態も起こりえます。
困ったらそこで止めてすぐにご相談、をお勧めします。
リモート操作でのサポートも可能、遠方からごの依頼もできます。
Zoomを使って、お使いのPCをリモート操作してのサポートも可能です。
※ただし、お使いのPCによってはリモートに対応できない場合もありますので、事前にお問合せください。
出張サポート料金
入札参加資格申請代行をご利用いただいたとき
電子証明書取得の代行 | 5000円 ※基本的には日本電子認証株式会社の電子証明書を使います。 ※電子証明書およびICカードリーダーの購入代金が別途必要です。 |
PC設定出張サポート | 30,000円 (交通費等実費別途) |
PC設定のみご利用のとき
代行業者に頼んで統一資格は取れたけど、「あとはご自分で」と言われました。。
電子証明書取得の代行 | 15,000円(電子証明書およびICカードリーダーの購入代金が別途必要です。) |
PC設定出張サポート | 40,000円 (交通費等実費別途) |
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